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メルヘンハウスギャラリー
gallery
真ん中と外側
児童書専門店であるメルヘンハウスに併設されるギャラリーのカウンターをデザインした。求められた要望はギャラリーとしての最低限の機能とワークショップやイベントにも対応できるカウンターだった。児童書専門店に併設されるという意味、さらに要望からふさわしいギャラリーのあり方を考えた。そこで提案したのが変形した楕円型がくりぬかれたカウンターである。円形は中心に向かう求心力と、中心から発散される遠心力が働く。異なった二つのチカラを「イベントなどに必要な真ん中への求心力」と「ギャラリーに必要な外側の壁に展示された作品への遠心力」として活用した。さらには4坪にも満たないこの空間をできる限り広く使え、狭さや圧迫感を感じさせないように、ぐるりと部屋を一周する軌跡をそのままカウンターの形にしたのもこの形を採用した大きな要因である。絵本は楽しくて優しくて世界観があって、美しいものである。児童書専門店に併設されるギャラリーであるからこそ、違和感なくそっと馴染むようなデザインになることを一番に考えた。展示する作家それぞれがこのカウンターに意味を与え、ここでしかできない体験を作り、その結果として新たな人との関わりや絵本への関心が高まれば嬉しい。
完成予定:2024年
所在:愛知県名古屋市千種区山門町1丁目11覚王山コーポレーション1階3号 メルヘンハウス内2階
用途:児童書店併設ギャラリー
写真:植村崇史写真事務所 植村崇史
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